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「松本問題はニュースではなくゴシップ」外国出身タレントが日本のメディアに感じた違和感【村西とおる×小原ブラス】

村西とおるトークライブ #2

■松本問題は「ニュース」ではなく「ゴシップ」だ

小原:ところで村西監督、今回なんで僕に声かけてくれたんですか?

▲テレビコメンテーターの経験もある小原氏

村西:ブラスさんはマツコデラックスの番組「アウト×デラックス」でもご一緒して、なかなか切れ味がよろしくて注目をしていたんです。だから今回こう来ていただいたのは嬉しいですね。こういうところに参加するってことはね、勇気が必要なんですよね。タレントさんは人気商売だから、テレビ局を向こうに回してみたいなことはなかなかできませんもんね。感謝しております。

ブラス:僕は松本さんの件を報道している番組なんかも出させてもらっています。実際出てみて「こういうことを言え」とか僕が言われたことはありません。ただ、番組で出てくる情報、フリップに出てくる内容に、どうしても(一方通行に)流されてしまうなってとは思います。そこはちょっと出る側も気をつけなアカン。

 松本さんを疑う側のコメンテーターもいてもいいと思うんです。ただ、そういうコメンテーターがいたら、反対のスタンスのコメンテーターも必ずおった方がいいなとは思うから、その辺のバランスは、公共の電波であるからには取らないといけないと思う。

 視聴者の視点では「この番組、一方の意見ばかり言いよるな」って思ったら、その番組は少しうがった見方で見た方がいいなとは思いますね。

村西:いまおっしゃったようなコメンテーターの誘導はチャンチャラおかしいですよね。コロナ禍でもそうだったけど、(テレビは)偏向報道そのものじゃないですか

ブラス:文春に関して言えば、僕はまだある程度ジャーナリズムはやってるとは思います。最近のテレビが他メディアの受け売り報道ばかりになり、独自取材をしなくなっている。そういう意味では文春は、例えば裏金問題だったりとかジャニーさん問題とか、そういうところではすごく取材はしていた。けども、例えばタレントさんの不倫だったりプライベートな件については、ジャーナリズムは機能していなと思います。

 こういったものって海外のテレビ番組だとゴシップ枠なんですよ。嘘かホンマか分からへん、という扱いで本気で見ない。言ったら言葉が悪いけど、ちょっと「アホな枠」というか。そのぐらいの感覚で見られてる気がします。でも、日本の報道ってゴシップもニュースも一緒にするじゃないですか。それはやめた方がいいですよね。

 もしこれが裁判の結果、性加害が確定したとか、顔を出して当事者が証言するようになったとか、そういうことになればニュースにしていいとは思います。

 でも、互いに意見が衝突している段階では、僕はまだゴシップ枠だと思います。それをニュース番組で扱うっていうのが不思議ですね。だからといって文春がなくなれば、テレビでは報じられない問題が出なくなってしまう。僕は、文春とか週刊誌が間違ったことを報じた場合は、同じ文量で訂正報道をせなアカンし、テレビ番組だって扱った時間と同じぐらいの時間をとってちゃんと訂正せなアカンと思う。だんだん裁判が長引くにつれて松本さんのニュースの視聴率も落ちてきてるみたいだし、やっぱり世間の関心がなくなる。そうなると、同じボリュームで(訂正する内容を)扱ったとしても名誉は回復されません。

構成・撮影:加藤慶


後日公開のイベントレポート第3回は競馬ライターのコヤチ氏、AV女優の美乃すずめさん・吉高寧々さんが登場。


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